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「ボーケイ・デザイン ウェッジをもっと知る」#13
安定!正確!コントロール! ショートゲームを成功に導く
ボーケイの溝「TX-4グルーブ」の開発背景①

“多すぎるバックスピン”は必要ない!
ボールを狙った場所に止めるための溝とは?

ピン奥に落ちたボールにギュギュっとバックスピンがかかってカップに向かっていく。そんなプロツアーのアプローチシーンに憧れを抱くゴルファーは多いでしょう。しかし、ウェッジのスピン性能についてボブ・ボーケイはこんなことを言っています。

「バックスピンが多くかかればいいウェッジなのか? それは違います。大切なのは狙ったエリアにボールを止めること。バックスピンがかかり過ぎ、その結果カップから遠ざかってしまっては意味がないのです。ドロップ&ストップ(落ちた場所に止まる)がスコアメイクの基本ですよ」

過度のバックスピン性能ではなく、様々なライから安定したスピン性能を発揮し、狙ったところにしっかりボールを止めることを目的にボーケイ・デザイン ウェッジは進化を遂げてきました。その安定したスピン性能を生み出すキー・テクノロジーが05年から採用している“Spin Milled Groove”です。ボーケイ・デザイン ウェッジのモデル名となっている「SM」は、Spin Milledの頭文字をとったものです。

ここでゴルフボールにバックスピンがきちんと入るメカニズムについて、簡単に説明してみたいと思います。アプローチスピンを発生させる主な要因は次の通りです。

① ウェッジのフェースを限りなく平らに仕上げる。
② インパクト時にボールと平らなフェースを直接コンタクトさせる。

凸凹のないフェースの表面を作ることで、ボール表面との接触面積が大きくなり、摩擦力のアップにつながります。そして、ボールとフェースとの間に水分や芝生、泥などが介在しなければフェースに溝(Groove)を設けていなくてもバックスピンはかかるのです。

鋭い溝のエッジで芝を細切れにし最大容積の溝内に格納する。

あらゆる条件下で最適なスピン量を得るために、
ボールとの直接コンタクトを達成する「TX-4グルーブ」

ではなぜ、近年、機械加工(彫刻)で入れられたシャープなエッジ(角)を有した溝(Groove)が主流になっているのでしょうか? その理由は次の通りです。

① 平滑に仕上げたフェース表面を維持したまま、溝加工を施すため。
② カッターの刃のようなシャープなエッジで芝生の葉や茎を細切れにするため。
③ ルール上認められた溝の容積を最大に使うため。

溝をプレス(鍛圧)ではなく彫刻で刻むことで、精密に平面加工されたフェース面を保ちながら、溝を正確に刻むことができます。そしてインパクト時に挟まった芝生の葉や茎を鋭い溝のエッジで細かく切り刻み、フェース面上にない状態にします。最後にフェースに残ってしまった水分や土、芝生などを容積の大きい溝の中に取り込みます。

こうすることで雨の日でも、ボールがラフにあっても、ボール表面に多少土が付いていても、ドライな条件に近いスピンパフォーマンスを得ることができるのです。

ウェッジの溝は「排水溝」の役割を果たし、ドライなフェース面状態を維持する。

精密な機械加工によって生み出されるTX-4グルーブ(Spin Milled)は、まさにそのために生み出され、進化を重ねてきたボーケイ・デザイン ウェッジの安定性能を支えるキー・テクノロジーなのです。

「現在、多くのツアープレーヤーがアイアンセットのピッチングウェッジではなく、ボーケイ デザインウェッジの46°~50°を使用していますが、これもアイアンとウェッジでは溝(Groove)が違うからなのです。より正確に安定したスピンパフォーマンスを求めるからこその選択といえるでしょう」(ボブ・ボーケイ)

次回は、精密加工されたTX-4グルーブ(Spin Milled)の性能を最大化させる、ウェッジ開発の背景②についてご紹介します。

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