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ゴルフボールの革新をリードし続けるエアロダイナミクス

タイトリストがタイトリストたらしめるものは何でしょうか? タイトリストと他のゴルフボールの違いはどこにあると思いますか?

決定的な違いはいくつもありますが、そのうちの 1つはボールの表面を見ればすぐに確認することができます。例えば、プロV1とプロV1xを比べてみれば、双方のディンプルパターンが同じではないことがすぐにわかるはずです。これと同じことが、他ブランドのゴルフボールとタイトリスト ゴルフボールとの比較でも当てはまるのです。

一般的に、市場に展開する複数のモデルで同じディンプルパターンを採用しているゴルフボールブランドが少なくありませんが、タイトリストはそれとは異なり、すべてのモデルに対して独自のディンプルパターンを採用しています。ディンプルは弾道パフォーマンスを調整するために必要不可欠な要素。ディンプルを変えることでさまざまなゴルファーニーズに合わせ、理想的なパフォーマンスを生み出すことができるのです。タイトリストのゴルフボール リサーチ&エンジニアリング担当シニアディレクターである、マイク・マドソンは、ディンプル設計の重要性について次のように説明しています。

「タイトリスト ゴルフボールのすべてのモデルは、それぞれ独自に最適化されたエアロダイナミクス設計で作られているため、その飛び方が異なります。ゴルフボールのエアロダイナミクスはディンプルの働きによるところが最も大きいです。その数、深さ、エッジの角度、形状など微細な要素のすべてがボールの飛びに大きな影響を与えるのです。」

さまざまな弾道プロファイルを実現するために、タイトリストの科学者とエンジニアは新しいディンプル構成を絶えず追求しています。タイトリスト ゴルフボールR&Dチームは、これまで何千もの異なるディンプルパターンを設計し、試作、テストを重ねてきました。もちろん、その膨大なディンプルパターンのうち、最終的な製品に採用されるのはほんの一部だけです。実際、2021年モデルのプロV1・プロV1x用として新しいディンプルパターンが作成されたとき、R&DチームはプロV1に採用する最適なパターンを見つけ出すために388ディンプルデザインだけで、60パターンを超える設計をテストしています。プロV1xにおいても同じです。達成すべきタスクのすべてに合格するパターンを特定するまでには、348ディンプルデザインを35パターン検証する必要がありました。

もちろん、モデル別の理想的なディンプルパターンを見つけることは、ゴルフボールの開発においては始まりにしか過ぎません。R&Dチームはエアロダイナミクスの見地から最高のパフォーマンスを最後の一滴まで絞り出すために、その後も厳格な研究プロセスを実施していきます。

「最適なディンプルパターンを見つけた後は、ディンプルの深さの最適化を目指します。一般的にディンプルを浅くすると、ゴルフボールは空中で高く飛び、ディンプルを深くすると低い弾道となります。ディンプルパターンだけでなくその深さを最適化することで、弾道を理想的なものにしゴルファーそれぞれの飛距離を最大化させるのです。」(マイク・マドソン)

そして、そのような最適化を図るためには、研究所はもちろん、屋内試験場、およびマサチューセッツ州にある“専用テスト施設“マンチェスターレーンにて、タイトリスト独自のロボットマシンを使用してのプロトタイプのテストが数カ月にわたり実施されるのです。

では、ディンプルの深さに関するテストとは、どのようなものでしょうか? 比較テストされるボールには、どのような違いがあるのでしょうか?

「ディンプルの深さによるパフォーマンスを見極めていく場合は、およそ10,000分の2インチだけ深さを変えたものを用意します。イメージ的には赤血球のサイズとほぼ同じくらいの僅かな差です。これは、これだけ微細なディンプルの深さを正確に制御することができ、さらに僅かな違いを検出できるタイトリスト独自の技術があってこそ成し得ることです。そしてその技術によって弾道を最適化でき、業界をリードする飛距離の達成を実現しているのです。」(マイク・マドソン)

赤血球サイズの微細な変更を可能にする製造精度は、タイトリストの専用の機器によってのみ実現することが可能です。タイトリストはゴルフボールの設計を行うだけでなく、独自の製造機器を開発することで、他の追随を許さない精密なゴルフボールを生み出しているのです。ゴルフボールのカバーにディンプルパターンを施すための金型も、多くの特許によって実現可能となったタイトリスト独自の技術です。

空力設計の開発、プロトタイプのテスト、ディンプルの最適化、そして最終的なゴルフボールの製造に至るまでには、毎年何万もの金型が必要になります。皆さんの中には、製造機器の開発くらい外注してもよいのでは? と思う方もいるかもしれません。しかし、マイク・マドソンは製造機器をも内製する理由をこう語っています。

「それはゴルフボールの製造プロセスとゴルフコースでの弾道パフォーマンスには直接的な相関関係があるからです。精密な金型で生産することが一貫した精密弾道を実現するただ一つの道。私たちの研究では、人間の髪の毛ほどの僅かな深さの違いがディンプル間で生じただけでもボールがあるべき軌道からずれて飛び出してしまうことがわかっています。良いスイングを悪いショットに変えてしまう可能性があるのです。我々はティーアップしたすべてのタイトリスト ゴルフボールが、タイトリスト ゴルフボールとして期待通りに機能するために、精密な製造プロセスを追求し、そのために製造機器の内製にこだわってきたのです。」(マイク・マドソン)

最高のパフォーマンスを、どの箱から取り出したボールでも同じように発揮すること。1932年に創業者フィル・ヤングが志したゴルフボールブランドとしての矜持が、90年以上を経た今もタイトリストのエンジニアに受け継がれています。そして、その精密なゴルフボールだけが実現する一貫したパフォーマンスが、世界中のトッププレーヤーから絶大な支持を受ける理由となっているのです。

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