タイトリストの「3D」アイアンフィッティングとは?
8月25日に発売となるNEW T-SERIESアイアン。タイトリストは大きな進化を遂げて誕生したT100、T150、T200、T350、そして現行モデルのT400、620 MB、620 CBアイアンに、新しくなったユーティリティアイアンU・505、T200を合わせたフルラインアップによって、すべてのプレーヤーのスコアメイクに貢献するアイアンセッティングを提供していきます。
今回は、そのラインアップからプレーヤーに最適なアイアン弾道を提供するためのアイアンフィッティングについて、詳しくご紹介します。
POINT①
理想に導く3つの「D」について知る
タイトリストのアイアンフィッティングは、「DISTANCE CONTROL(飛距離の精度)」、「DISPERSION CONTROL (ばらつきの抑制)」、「DESCENT ANGLE(落下角度)」という、3つの「D」の頭文字を持った理想の弾道パフォーマンスに基づいて構築されています。プレーヤー毎に3つの要素すべてを最適なバランスに整えることで、アイアンショットの一貫性を新しいレベルへと引き上げ、スコアメイクの向上につなげていくのです。
飛距離の精度|DISTANCE CONTROL
アイアンの番手間におけるボールスピードを均等(2.24m/s)にすることで、キャリーの最大化と安定化を達成します。理想的な番手間飛距離を実現するためにモデル選定だけでなく、コンビネーション(モデル混合セット)や、ユーティリティアイアン、ユーティリティメタル等の選択も提案します。
ばらつきの抑制|DISPERSION CONTROL
打球の左右方向へのばらつきの傾向を確認し、より精度が高く、イメージした方向へとボールを打ち出すことができるモデル選び、または複数モデルのコンビネーションを提案します。ターゲット付近にしっかりとボールを運ぶことがスコアリングショットの一貫性を高めます。
落下角度|DESCENT ANGLE
アイアンショットでボールをグリーンにしっかりと止めることで、スコアメイクのチャンスは大きく広がります。ショートアイアンからロングアイアンまで、ロフト毎に弾道の最高到達点と落下角度を最適化する構成を提案し、スコアリングショットを成功へと導きます。
番手間でのボールスピードと飛距離ギャップをそろえ、左右方向へのばらつきが少ないモデルを選択し、ボールをグリーンに止められる落下角度が実現できるようにすること。これがスコアメイクに必要なアイアンパフォーマンスであるとタイトリストでは考え、アイアンフィッティングの基本となっています。
POINT②
プレーヤー毎に最適なヘッドタイプを見極めることの重要性
タイトリストのアイアンフィッティングは、各プレーヤーに理想的な3D弾道を提供するモデル(ヘッド)選びからスタートします。ボール初速、打ち出し角、バックスピンのトータルバランス、そしてボールをしっかりとグリーンに止める落下角度を見極めながら、プレーヤーの構えやすさ、打感・打音の好みなども加味して基本となるモデルを決定していきます。
タイトリスト アイアンではモデル毎にロフト設定や重心設定を変えることで、幅広いプレーヤーに最適な弾道条件を提供できるラインアップを構築しています。ストロングロフトモデルだからより遠くにボールを飛ばせるかと言えば、そう単純でもありません。プレーヤーのスイングやパワーレベル、打点分布によってはロフト設定ではなく、重心位置(より低重心なモデル)の方が、安定した飛距離性能を発揮できるケースもあります。
実際に、NEW T-SERIESアイアンのフィッティングでは、女性のプレーヤーがT150を選択することで理想に近い弾道になった事例がありました。一般的にはヘッドスピードが速くないプレーヤーに対してはT350やT400などのモデルを候補として考えてしまいがちですが、このプレーヤーの場合はT150にすることでボール初速と打ち出し角度のバランスが整い、番手間の飛距離ギャップが得られるようになったのです。アイアンフィッティングプロセスの大きなメリットの一つに、じっくりと時間をかけて複数のモデルを打ち比べ、先入観なくベストパフォーマンスを実現できるモデルを選び出せることが挙げられます。
POINT③
グリーンで止まるボールの落下角度を重視する
タイトリスト アイアンフィッティングの特徴の一つに、ボールの落下角度を重視する点があります。その理由はボールをより鋭角にランディングさせることで、グリーンにしっかりとボールを止めることができるからです。いくらキャリーでグリーンに届いても、落下角度が足りなければボールはグリーン外に転がり出てしまいます。これを防ぐために、①しっかりとキャリーでグリーンへ届き ②グリーン上に確実に収まり ③しっかりと高さで止める ことをアイアンフィッティングの基本としているのです。
タイトリスト アイアンフィッティングでは、トラックマンやGC4といった高精度のロンチモニター(弾道計測器)のみを使用して、インパクト条件だけでなく、ボールの最高到達点と落下角度についても確認を行なっています。各番手の落下角度が最低40°以上(理想は45°以上)になっていることを目安とし、7番アイアンを中心に最適なモデル・番手構成を見つけていきます。
POINT④
必要に応じてコンビネーションセッティングも提案
PGAツアーでは約8割、国内男子ツアーでは約7割のプレーヤーが、異なるヘッドタイプ(モデル)を組み合わせて使用する「コンビネーションアイアンセッティング」を実践しています。多くの場合は、ロングアイアン領域(#3〜#5)でメインのアイアンと異なるモデル(ユーティリティ含む)が選択されています。これはツアープレーヤーでもロングショットではより打ち出し角度を上げ、落下角度を大きくしなければグリーンにボールを止めていくことが難しいからといえます。
タイトリスト アイアンフィッティングでは、弾道分析をしながら、経験豊富なフィッティングスペシャリストが最適なモデル・番手構成を提案しています。その中で、複数のモデルをコンビネーションしたほうが理想的なパフォーマンスが得られると判断した場合は、コンビネーションセッティングを提案するケースもあります。ロング番手をどのアイアンモデルにすべきか?だけでなく、お使いのユーティリティクラブとのつながりを考えたアイアンセット、使い慣れたウェッジとの連携がとれたアイアンセットについてもフィッティングスペシャリストがご提案いたします。また、NEW T-SERIESは各モデルのロフト構成だけでなく、デザインやフェースプロファイル(形状)、フィーリングに統一感を持たせ、複数モデルのコンビネーションセッティングがさらにしやすいように開発されています。
POINT⑤
シャフトの「種類」だけでなく「長さ」も重要
モデル(ヘッド)選び、セット構成が決まったら、振りやすさと一貫性を左右するシャフト選びへと進みます。タイトリスト アイアンフィッティングではスチール、カーボンともに幅広いラインアップを用意し、進化したヘッドの優位性を安定して引き出せるシャフトを選び出していきます。振りやすさの向上と安定した打点確保のために「長さ」の提案を行うこともあります。適正な「ライ角」の提案も含め、プレーヤー毎の規格を決めていくこともアイアンフィッティングでは重要なプロセスとなります。
アイアンはドライバーやウェッジなどと違い、一度変えたら頻繁には変えにくいというゴルファーが多いとされるクラブです。だからこそ新製品の購入時には最もご自身にマッチしたセッティングを選択し、またご使用中もアイアンの診断、改善ポイントを見つけ出すために、ぜひアイアンフィッティングをご活用ください。