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私がプロV1・プロV1xを信頼する理由
【マックス・ホーマ/ジャスティン・トーマス】

全米オープンや全米プロなど名門コースを舞台に展開されるメジャー競技では、プロV1を選択するプレーヤーとプロV1xでプレーするプレーヤーの割合がほぼ半々になることが珍しくありません。ゴルファーの皆様の中には 「それはなぜ? どうしてプレーヤーの選択が分かれるのか?」と不思議に思う方も少なくないかもしれません。どちらかのモデルがより優れているはず、そう考える方もいるでしょう。しかし、答えはNoなのです。

プレーヤーには個性があり、ベストプレーのために必要とする用具の性能も異なります。ボールに選択肢がなければ、一定数のプレーヤーがボールに合わせてテクニックやショットの選択、工夫をしなければならない可能性が高くなってしまうのです。

タイトリストは様々なモデル開発を行うことで、プレーヤーがボールに合わせることなく、ベストプレーに必要なパフォーマンスを得られるよう日夜開発に励んでいます。

今回は、自分のゲームプランに最適なゴルフボールでプレーすることがいかに重要になるのかを説明するために、タイトリスト ブランドアンバサダーのジャスティン・トーマスとマックス・ホーマのボール選びについてご紹介したいと思います。どちらもゴルフボールを効率よく、より遠くへと飛ばすことの出来るロングヒッターであると同時に、熟練したボールストライカーであり、アイアンショットを非常に正確にコントロールすることができます。

では、この二人はどのような基準でゴルフボールを選択しているのでしょうか。ジャスティン・トーマスはプロV1xでメジャー大会を制していますし、マックス・ホーマはプロV1に絶大な信頼をおいてツアー優勝を重ねています。二人の選択についてタイトリストのツアー担当ディレクターであるフォーディー・ピッツは次のように話しています。ピッツは一年のうち 30 週間以上をツアー選手たちと活動しているヒアリングのスペシャリストです。

「プロV1・プロV1xの開発においては、常にモデル毎のトータルパフォーマンスをより向上させることを目標にしていますが、同時に2モデルの間にある明確なフィーリング、飛距離性能、スピン性能の違いについては、ニューモデルにおいてもキープされていることを基本において開発されています。プロV1 は、プロV1xよりもソフトなフィーリングが持ち味のゴルフボールで、プロV1xよりもスピンが少なくなる傾向が特徴です。空気力学的にもプロV1の最高到達点は少し低くなります。逆にプロV1x はプロV1に比べてわずかに打感が硬く、打音も少しだけ高くなります。そして弾道もプロV1に比較して高めになる傾向があるのです。バックスピン量についてはドライバーショットでの差は小さいものですが、アイアンにおいては顕著となってきます。ジャスティン・トーマスとマックス・ホーマの場合も、アイアンでのスピンパフォーマンスがモデル選択を決めていると言えるでしょう」(ピッツ)

■ボールを止めるために高弾道のメリットに気づいたジャスティン・トーマス

実際、2023年モデルのプロV1xの開発が大きく前進したのは、数年前、ジャスティン・トーマスがピッツに対して「もっとスピンのかかるゴルフボールが欲しい」と言ったことがきっかけになっています。トーマスが初めてツアーに出始めた時、彼の関心はボールスピードの向上にありました。スピンについては彼自身が十分にハイスピンで打っているタイプであり、さらにハイスピンのボールが開発されたとしても、それは彼にとっての選択肢とはならなかったのです。しかし、ツアーでの経験を重ね、彼は様々なスピードでスイングしスピンを自在にコントロールすることを学び、彼のニューボールへのニーズは変化していきました。

ピッツはフロリダのトーマスの自宅でしたやり取りについて、鮮明に覚えています。トーマスはプロV1xではないゴルフボールを打ちながら、「ほら、このゴルフボールを使えばこういうことができるんだ」と言いボールを打って見せたのです。

トーマスがそのボールを打つと、強いフック回転がかかりバウンドしてからもさらに左に強く転がっていきました。彼は「私が使っているゴルフボールではそんなことはできない」と言いました。当時の彼は2013年モデルのプロV1x でプレーしていましたが、確かに当時のプロV1xは今と比べれば低スピンの特性を持っていました。トーマスは実際に同じスピンショットをプロV1xでも打って見せましたが、結果はイメージよりも弱い回転にしかならなかったと言います。

「簡単に言えば、私たちはこのことによって、より高いスピン性能をもったゴルフボールの選択肢を開発する必要性を感じたのです」(ピッツ)

そして、ハイスピン性能を備えた新しいプロV1xの開発プロセスは、トーマスに別の気づきを与えました。

「フォーディー・ピッツとのやり取りの中で学んだことは数多くありました。例えば9番アイアンと8番アイアンならほぼ同じ弾道の高さになっていることはわかるでしょう。しかし、彼は他の番手でも同じ高さにならなければならないと言ったのです。これは私にとって衝撃的でした。そんなことは考えもしなかったからです」(トーマス)

ピッツは、トーマスに「ボールを止めるにはスピンも大切だが、落下角、つまりボールを弾道の最高点からグリーン面までいかに急角度で落下させるかが重要である」と説明しました。コースの距離設定が長く、グリーンが小さく硬い傾向があるメジャー競技でこそ、特にそれが重要であると説明したのです。

「(メジャーには)そうでなければボールを止めることができない、特有のピンポジションが存在するのです。そのような過酷な条件下では、ボールが急角度で落ちてきてすぐに止まるような、アプローチショットのような高弾道が必要なのです。たとえ、バックスピンが多くかかっていたとしても弾道が低ければ、ボールが止まるまでにピンを15フィートから20フィートオーバーしてしまう可能性があるのです」(ピッツ)

トーマスはピッツの説明を聞き、自らのアイアン弾道を改めてチェックしてみたと言います。

「ピッツが言うことが本当ならば、私のアイアンセットではすべての番手で高さは約100 フィート前後で揃っていなければなりませんでした。もちろん、実際のラウンドではあえて140フィート、150フィートの高さを出す場合もありますが、通常のアイアンショットでは各番手90~110フィートの範囲に収まっているはずです。しかし、私の場合、6番アイアンよりも長い番手でボールの飛びが他の番手よりも少しフラット(低め)になり、それがグリーンでボールを止めきれない原因であることがわかりました。現在は最新のプロV1xの高打ち出し、高スピンのパフォーマンスによって、4番から6 番アイアンの領域でもしっかりと高さが出せてグリーン内で止めることが出来るようになりましたが、当時はそれができていなかったのです」(トーマス)

トーマスは、課題であったロングアイアンでボールをカップの近くに止める技術が、スピンだけではなく落下角度にもあることに気づき、2023年モデルのプロV1xにスイッチ。さらに4番アイアンをMBアイアンからT100に変えることで、さらに一貫した高弾道ショットを手に入れることができたのです。

■マックス・ホーマは多すぎるバックスピン量をプロV1で調整

ロングアイアンでの弾道パフォーマンス向上は、マックス・ホーマにとって重要なボール選択の基準となっています。

「マックス・ホーマに2023年モデルのプロV1をテストしてもらっていた時、私には1つの懸念がありました。それは4番アイアンです。明らかにホーマの4番アイアンでは高さが足りていなかったからです。しかし、それは杞憂に過ぎませんでした。なぜならホーマのコーチ、マーク・ブラックバーンが “もっと高く打ってみせてよ”と言っただけで、ホーマは見事に弾道を高くしてみせたのです。ホーマも“ほら、大丈夫だよ”という感じでした(笑)」(ピッツ)

しかしながら、ホーマがハイスピンタイプのプレーヤーであり、それがロングアイアンでは高弾道を打ちにくくしていることは確実でした。理論的には、もう少しスピンを抑えたほうがより弾道が安定し、弾道高さを最適化できる可能性があったのです。ゴルフボールのモデル選択は、それ自体が高さとスピンのバランスをとる行為と言えます。ピッツはホーマに対しても、そのメカニズムについて説明をしています。

「ホーマ自身が好んでいるボールは、基本的にはバックスピンが多くかかるタイプです。しかし、その彼が2023年モデルのプロV1を選択し、よいプレーをしてくれたことは我々にとっても非常に興味深いことでした。結果から言えば、プロV1 はホーマのスピン量をコントロール可能な領域に維持する大きな役割を果たしているのです。ボール選択によるバックスピンの適正化がトーナメントでの優勝を引き寄せているのです」(ピッツ)

■好みが分かれるゴルフボールの打感・打音

プロツアーにおける使用ボールの決定は、最終的にはフィーリングによって決まってしまう側面がある、とピッツは語ります。タイトリストではフィーリングの要素を、ボールスピードやスピンのような測定可能なパフォーマンスとは別の「プレーヤーの好み」として捉えています。それはゴルフボールのフィッティングプロセスにおいても、実際のゲームにおいても非常に重要な無視できない部分なのです。

「打感や音だけでそのモデルは使えないというプレーヤーもいます。プレーヤーが好むフィーリングには様々な種類があるのです」(ピッツ)

ジャスティン・トーマスは、まさにフィーリングに強いこだわりを持つプレーヤーであり、とくにインパクトでの打音は彼の感覚と非常に密接にリンクしているとピッツは言います。

「プロV1は素晴らしいボールでしたが、私には少し軟らかく感じました。ボールがソフトだと感じると、パッティングではよりハードにインパクトしたくなってしまう。奇妙なことですが、それは条件反射のようなものです。(プロV1でも)実際には安定したパッティングを行うことは可能でしたが、グリーン周りのアプローチとパッティングでの打音が私の感覚に合わないと感じたのです。プロV1xを打った時に聞こえるほんのわずかなカチッという打音。それが私のゲームにとっては重要で、プロV1xがより優れた選択肢であることの理由でもあるのです」(トーマス)

フィーリングだけでなく、すべての事柄がゴルフというゲームにおいては同様だと、ピッツは語ります。つまり、「すべてはプレーヤー次第」だと言うのです。

より高さを、より多くのスピンを必要とするプレーヤーもいれば、それを必要としないプレーヤーもいます。自分に適したボールに対して強い先入観を持っている人もいれば、まったくそうではない人もいます。だからこそ、タイトリストは包括的なマトリックスの上に様々なプレーヤーニーズを描き、それぞれの要求を満たすことができるゴルフボールの選択肢を用意しているのです。

Justin Thomas | Why I Play the Titleist Pro V1x

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